現実 2.0 (Real 2.0)

HotWired JAPAN

HotWired JAPANに白田秀彰氏の「インターネットの法と慣習」というコラムがある。

全27回で今回、最終回を迎えたのですが、最後のタイトルが「現実 2.0」。

インターネット(Web)が2.0となって、じゃー現実(Real)はどうなったのか?という視点のコラム(なのかな?)

インターネットでは、ブログ、SNS、メールや掲示板など、現実のコミュニティが仮想現実へと置き換えられていき、マスメディア的な媒体を超えたところでWeb 2.0などと呼ばれるようになってなってきた。

今日のWeb 2.0の爆発的な拡がりが意味しているのは、その拡がりと同じスピードで現実(Real)が縮小している事を意味しているのではないかと思う。

コラムでは、自動車、テレビの普及が50年前のそれから大きな変化をもたらしたと説いている。
それまでの娯楽や旅行には、社会的なルールがあり、皆服装や振る舞いを整えていた。
それが、自動車、テレビの普及により家に居ながら、部屋着のままでも移動できたり、娯楽を楽しんだりできるようになったというわけだ。

おおよそ50年前、世界は変わった。乱暴な主張であることを承知でいえば、テレビと自家用車が世界を変えたのだろうと思う。夢を見る娯楽は昔からあった。でも、そのために人々は、外に出なければならなかったし、一箇所に集まる必要があった。そうすれば他人の目があるから、服装や振る舞いに関する社会的なルールに従わなければならない。自家用車がなければ自分の姿をさらしながら歩くか、乗り合いの乗り物に乗るほかない。そうすれば他人の目があるから、服装や振る舞いに関する社会的ルールに従わなければならない。そうした社会的ルールへの参加者全員による相互監視と評価が、社会的ルールの維持に貢献していた。

でも、テレビという娯楽は家庭的かつ私的なものであって、裸で見ていようが、スウェットスーツを着て見ていようが、誰も咎めだてしないだろう。楽が一番だ。移動手段が自家用車になってしまえば、普段着で遠出しても気にならなくなるだろう。楽が一番だ。「ああ、ずいぶん遠くまで来た」という気分になったとしても、実際にはスナック菓子を食べながらずーっと座っていて、数分しか歩いていないかもしれない。いったんそういう「あり方」が容認され、ましてやそうした「あり方」自体がファッション化してしまえば、かつて存在していた規範は崩壊する。だから、家族全員でスウェットスーツを着て、サンダルを履いて、車内テレビを登載した大型のワンボックス・カーで近所のファミリー・レストランにやってくる家族が、もっとも現代的かつリアリティのある家族像になっている。

そしてコラムの締めは、「社会はハックできる」。

仮想現実(インターネット)(Web)がハックできる事に対し、現実(Real)もハッキングできるというわけだ。

もはやこの時点で、「現実⇒仮想現実」の流れが、「仮想現実⇒現実」とインタラクティブな作用に変わっている点に着目したい。
どちらが先かと言う事よりも、どちらも私達が作り上げた結果のカタチだという事を認識していればOKなのかも。

作り上げられたものであれば、作り直すことも可能で、新たに創造することも可能なのだ。

ただほとんど多くの人々は、作り上げられた枠(Web⇒HTTPの仕組み、現実⇒法律等の規則)の中で、作られた仕事をし、ブログを投稿し、コミュニケーションを楽しんでいる。

例えば、学校のカリキュラムに従い、毎日決まった時間に学校へ集まり、決まった時間に授業として知識を蓄え、仕事を覚えるということ。
それの何が悪いのかと言えば、何も悪くないし、それが“普通”だと思う。

しかしながら、これらの枠組みで育つ人たちは、枠を超える事はない。
それはすなわち、極端な言い方をすれば、それらの人々の中からは制度改革には繋がらず、新しい変化をもたらすことは無いと言える。
いわば、保守派の人や利用者を集めたい人にとって、都合の良い人が出来上がる仕組みなわけ。

現実2.0(Real 2.0)には、全ての人が有能なハッカーになる必要はないが、小さなハックを作ればいいんだと思う。

もちろん、今日はじめてプログラム言語の勉強を開始した人がすぐにハッカーになれるわけではない。せいぜい画面上に Hello World! と表示させるくらいしかできないだろう。しかし、最初に Hello World! を表示させなかった人は、永久にハッカーになれない。小さなハックの組み合わせが、複雑なシステムを作り上げていき、巨大な GNU/Linux体系を現実のものにした。私たちが希望のもてる新しい現実を作り上げることも実は簡単にできる。みんながハックすればいい。そのためには、まず、商品を売り込むために作り上げられた、絶望と幻想から成る悪夢のセットから離れなければならない。売り物の夢を遮断して絶望的に醜悪かつ退屈な世界を素直に眺めてみるんだ。そうすれば、片付けなければいけない部屋も、梳かさなければならない髪も、着替えなければいけないシャツも見えてくるだろう。

「そんなことで、現実が変わるなんて信じられない」と言いたくなるだろう。でも、そこから変えなかった人間は、現実を自分の望む方向に変えることなんて永久にできっこない。ハッカーになろうよ。一緒に現実2.0を作ろう。連絡をまってる。

できることをやればいいんだ。


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